建築設計事務所への依頼:建築士に直接依頼するメリット
多くの方が様々なアプローチでこのトピックについて書かれていますが、まず知っておいて欲しいのは、設計事務所に依頼するということは、直接、建築士に依頼するということです。
ちなみに、「設計士」という言葉は法律上存在しませんのでご注意ください。
原則、建築物の設計は建築士でなければできません。
これは業務独占資格と呼ばれるもので、医療行為を行うには医師の資格が必要なのと同じです。
ハウスメーカーやゼネコン、地元の工務店に依頼する場合でも、設計は必ず建築士が行っています。
設計士が業務として設計を行うには、建築士事務所として登録されている必要があります。
大手のハウスメーカーやゼネコンも自前で建築士事務所を持っているのが一般的です。
確認申請書には、設計者:(株)○○ハウス一級建築士事務所、工事施工者:(株)○○ハウス、という風に記載されています。
設計事務所に依頼するメリット:設計施工分離
一般的に「設計事務所に依頼する」という場合、施工者との主従関係や資本提携のない設計・監理専業の建築士事務所に依頼することを指します。
これを設計施工分離といいます。公共建築物は基本的にこの方法で発注されます。
設計を行った建築士事務所と資本提携等のあるゼネコンは工事の入札に参加できません。
この設計施工分離のメリットは、設計と施工が独立しているため、設計段階での透明性や公平性が確保されることです。
日本のように設計施工一括方式は世界的には珍しく、多くの国では設計図に基づいて見積りや工事が行われます。
設計事務所とハウスメーカーの違い
ハウスメーカーでは、建築主とハウスメーカーの間の契約のみですが、建築士事務所に依頼する場合、まず建築士事務所と建築主との間に設計業務の契約が結ばれ、工事は別途工事業者と建築主との間で契約を結びます。
このため、ハウスメーカーでは設計料が不要とされることがありますが、実際には建築士が無給で働いているわけではありません。
設計料が見積書に含まれていない場合でも、メーカーの建築士は何らかの形で給与を受け取っています。
設計事務所に依頼する際のポイント
設計も施工も一括で同じ会社に依頼するか、設計と施工を分離してそれぞれ別に依頼するか、この違いが設計事務所に依頼する場合とそうでない場合の最も大きな特徴です。
設計事務所に依頼することで、建築士の専門知識と経験を最大限に活用でき、オリジナルの設計が可能となります。
また、設計事務所に依頼する場合、建築主のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
例えば、個々のライフスタイルや好みに応じたデザインや機能性を考慮した設計が可能であり、これにより満足度の高い住まいが実現します。
さらに、設計事務所は設計と監理を一貫して行うため、建築プロセス全体の品質管理が徹底されます。
これにより、施工ミスやトラブルを未然に防ぎ、高品質な建築物が完成します。
まとめ
建築士事務所に依頼することのメリットを理解し、設計施工分離による利点を最大限に活用することで、理想の建築を実現するお手伝いができます。
設計事務所に依頼する際は、建築士の資格や経験、実績をしっかりと確認し、信頼できるパートナーとして選ぶことが重要です。
建象設計株式会社では、豊富な経験と高い技術力を持つ建築士が、あなたの理想の住まいを実現するために全力でサポートいたします。
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